fc2ブログ

”この保険、解約してもいいですか?”読みました


”この保険、解約してもいいですか?”(2023年10月23日 初版第1刷発行)を読みました。

231124_01

著者は保険相談室 代表の後田亨さん。
まずはじめに書いておきます。後田さんとは友人(すみません!)ですので、ひいき目があります。ご承知おきのうえ以降をお読みください。


いつも通り、アウトプットとしていくつかポイントを引用させていただいての所感を書くスタイルです。当然ながら引用部は私の独断と偏見によるものです。

-----
■はじめに
■おわりに

・本書は、私が有料で行っている生命保険相談にいらしたお客様との対話をまとめたものです p3
・「民間の保険を利用すると、諸経費がかかり過ぎるので、稀に起こる重大事態にのみ、仕方なく保険で備える」のが正解なのです p4
・「無料相談だと、販売員の都合で過大な契約に誘導されるかもしれない」と警戒している人は、現時点でも少なくないと思うのです p182」


著者がこの本で何を伝えたいのかを知ることはとても大事です。そして後田さんの本に限りませんが、「はじめに」を読んですぐに本編に入るのではなく「おわりに」を先に読んでから本編に入るのが内容理解のために重要だと思っています。単に物語性を重視するなら順序通りで良いです。


---
■第1章 どうして「保険は入るほど損」なのか?
■第2章 私たちは、既に「最強の終身医療保険」に入っている
■第3章 がん保険はどうする?「病名別の保険は意味不明」

・「後で嘆かないように……」と考えたら、際限がない p64
・「標準治療」は侮れない p71~


標準治療について適切に触れてあるのも強い好感を持てます。土台となる公的な制度・仕組みを知ることは金融商品である保険商品を検討するうえで必須です。


---
■第4章 「入院で必要なのは治療費だけではない」けれども

・図4-1 就業不能になったときの収入の変化 p78


1点つっこんでおきます。健康保険の給付の1つ傷病手当金は「最長1年6カ月」ではなくなりました。2022年1月からは「通算1年6カ月」です。これめっちゃ大事です。重版時には直していただきたいです。

<参照webサイト> 傷病手当金 協会けんぽ


---
■第5章 「絶対、損しない」ように見える終身保険のカラクリ
■第6章 「中途解約」をためらう理由を潰す

・保険の7割は30年以内に解約される? p98~


昨今の低金利により保険提案で見ない機会の非常に少ないドル(外貨)の終身保険を例に解説が進みます。
提案を受けている人・実際に契約している人は、本の例を参考に実際の数字を保険証券・提案書で確認してもらいたいです。これが検討の第一歩です、


---
■第7章 たった1本、入るべき保険とは何か?

・(遺族年金)の金額を示した表を、知人のファイナンシャルプランナー(FP)に作ってもらいました p132
・図7-5 遺族年金はいくらもらえるか? p133

 
恒例のご紹介です。盛大にお勧めしたいのは今回もここです。なぜなら私がデータ提供した遺族年金に関する資料が1ページ丸々独占しているからです。

231124_02

ただし、注意が必要です。データとしては次の6パターンを提供していますが、掲載は「男性会社員(厚生年金の被保険者)」のみです。
・男性会社員(厚生年金の被保険者)
・女性会社員(厚生年金の被保険者)
・男性自営業者(国民年金の被保険者)
・女性自営業者(国民年金の被保険者)
・母子家庭・父子家庭(厚生年金の被保険者)
・母子家庭・父子家庭(国民年金の被保険者)

また、注釈も最低限に絞られています。幅広く網羅しようとすると注釈が増えます。あくまでもイメージとして知っていただき、詳細は年金事務所や公的年金保険に詳しいファイナンシャルプランナー(FP)や社会保険労務士に確認をお勧めします。


なお、これも毎回同じですが、本文中やあとがきには私の名前は出さないようにお願いしています。書いて欲しくないのにblogで書いているのはなぜ?となるかと思いますが、このブログを読んでくださっているレアな方々は問題ありません。私はローカルな立場ですので、まれに過激な批判も受けておられる後田さんに関連する情報に直接的に名前が載るのは避けたいんです。皆さま、どうぞよろしくお願いいたします。

<過去参照記事> 週刊東洋経済の特集「格差サバイバル術」に匿名で誌面に登場しました


---
■第8章 「進学資金」という大義名分が、判断をゆがめる
■第9章 保険解約でできたお金を、NISA・iDeCoで運用

・はい、その考え方もありだと思います(中略)それが絶対の正解だとも思いません p161
・「そういう相談は誰にしたらいいのでしょうか?」「ご自身だと思います(以降略」 p175


これまでの後田さんの本では生命保険以外の有料相談先として「FP」や「独立系FP」に少し触れておられましたが、今回は無しです。そして自己完結を促す流れにしておられます。そういったことを満たせないFPを見聞きされた機会が増えてしまわれたのかなと感じました次第です。とても残念です。


-----

第7章の『保険販売員を撤退させる「たった1つ」の質問(p138~)』ここは難易度が高いのではないでしょうか。相談相手(代理店を含む生命保険の営業担当さん)からまともな回答が出てくると思えませんし、どんな内容が返ってきてもそこから書いておられる結論に持っていける相談者は多くないように感じてしまいました。ここまで複雑な質問でなくても良いかなと(質問としてはとてもシンプルな文章とはいえ)…。


ここまで読んでくださってわかる通り、後田さんと私は完全一致のスタンスではありません。なので例えば私に相談してから後田さんに相談してくださっても良いですし、後田さんに相談してから私に相談くださっても良いと思っています。
ただし、世間で大多数を占める保険営業の方々とは明らかにスタンスが違うという意味合いにおいては同じスタンスと言えるのは間違いありません。

 この保険、解約してもいいですか?

長文をお読みくださり、ありがとうございました。



コメント

非公開コメント

トラックバック