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京都府立医科大学附属病院 府民公開講座「もっと知ろう!陽子線治療」オンライン受講しました


2023年10月21日(土)開催分をオンライン受講しました。
こういった機会が無料で提供されるのはとてもありがたいことです。会場・オンラインともに100名を超える申し込みがあったそうです。

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伊藤の主観での記録です。ご自身や身近な人の治療に関しては主治医の先生にご相談ください。

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1.開会挨拶
病院長 佐和貞治先生

・府立医大では2019年4月より陽子線治療開始
・1090名の患者

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2.日本における陽子線治療の動向と当院の取り組み
放射線科 相部則博先生

・世界的に設備は昨今、特に米国で増え、中国・韓国でも増えている
・X線は通過する
・粒子線(陽子線)は一定の深さで止まる(手前には当たる)
陽子線治療の保険診療拡大
・受診から治療開始まで最低でも約3週間必要

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3.当院における前立腺癌診療と陽子線治療
泌尿器科 白石匠先生

・罹患数は多い(全がん1位)が死亡数は多くない(全がん6位)
・5年生存率の伸びが急峻
・X線と陽子線で治療成績の差は少しだが、X線よりも直腸に当てる線量を少なくしたい
・1回20分を約4週間(20-21回)

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4.膵臓癌に対する陽子線治療
消化器内科 三宅隼人先生

・5年生存率は約1割、非常に難治性
・膵臓は近くに主要な血管が通っている
・ケモ・放射線の目標はがんの活動性を制御
・保険治療適応は切除不能局所進行膵がん

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5.頭頸部癌に対する陽子線治療
耳鼻咽喉科・頭頚部外科 平野滋先生

・頭頚部隆起にできるがんの総称
・咽頭には上中下があり、発がんも治療もすべて異なる
・県によっては口腔外科の取り扱いも(京都府は頭頚部)
・さまざまな機能があり、無くなると不便すぎる部分
・口腔がんは放射線が効かないが、他は放射線がよく効く
・放射線の技術向上

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6.胸部陽子線治療における金マーカー留置の実際
呼吸器内科 片山勇輝先生

・肺は放射線に弱い(やけて肺炎のような症状)
・心臓に当たると心筋梗塞リスクが高まる
・肺がんへの陽子線は保険適用ではない

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自宅や事務所から徒歩で行ける距離の施設であり、かつ精巣腫瘍患者友の会ピアサポートで2019年末まで過去何度(何十回)もお邪魔し、骨髄提供で入院も経験させてもらった京都府立医科大学附属病院です。こういった学びの場を不定期でも提供くださっているのは本当にありがたい限りです。


健康保険による1~3割負担や高額療養費の仕組みを「補助」と発表内で表現されていた医師がおられました。正しくは「給付」です。公的な保険による給付の仕組みや用語については、医師をはじめとした医療関係の方々にはきちんと知っておいてもらいたいです。

生命保険会社の取り扱う、いわゆる医療(入院)保険・がん保険にある「先進医療特約」。これを「持っている人は(費用負担が無くなるため)受けやすい」という表現を使っておられる医師もありました。
生存率などの治療成績には違いがなく保険診療になっていなくても、従来の放射線に比べてQOLの向上は見込めるのだろうと思います。それでも医師の方々からこういった発言が出てしまう(出させてしまう)現状は何というかこう、個人的に喜ばしい状況ではないように感じます。


最後に。大変失礼ながら、最後の質問コーナーで進行を務めておられた相部先生の安定感は半端なかったです。

<過去参照記事> 2019年2月 府民公開講座「府立医大で始まる最先端放射線治療 ー陽子線治療は何が素晴らしいのかー」を受講してきました



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