”大改正でどう変わる? 新NISA 徹底活用術”(2023年4月20日 1版1刷)を読みました。

(自分で購入し、いわゆる献本もいただきましたので2冊持っています)

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著者はいつもお世話になっている
LIFE MAP,LLC、ファイナンシャル・ジャーナリストの竹川美奈子さん。facebookページは
こちら。
来年、2024年からの「新しいNISA」解説本です。NISAとは「少額投資非課税制度」です。
お恥ずかしい自分語りになってしまいますが、比較的丁寧に読むタイプなので読書に時間がかかるんです。ブログ記事にしたいと思っている本が常に結構たまってます。でも、この本は優先して読みました。自分なりに新しいNISAの情報は仕入れているつもりですが、かゆい所に手が届くのが竹川さんの解説本です。2024年まで8ヶ月を切っています。優先して読みました。
いつも通り、アウトプットとしていくつかポイントを引用させていただいての所感を書くスタイルです。当然ながら引用部は私の独断と偏見によるものです。
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■はじめに
■おわりに 主体的に生きる
・2024年からNISA制度が恒久化され、一生つきあっていける制度になりました(中略)ただし、人生における主役はNISAではありません(中略)NISAは器です p224
いつも書いていることですが、今回も書きます。一般向けの専門書に「おわりに」があれば「はじめに」のあと第1章をそのまま読み進めるのではなく、次に「おわりに」を読む流れをお勧めしたいです。著者の意図・気持ちを先に感じ取れます。これってとても大事です。
何のためにNISAを学ぶのか。単なる解説本では収まらず広い視点にきちんと触れてくださるのが安定の竹川さんです。どの本も安心して勧められます。
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■第1章 2024年スタートの新しいNISAってどんな制度?
・売却しても翌年、投資枠が復活する p36~
・注意点も押さえておこう p53~
このブログ記事の目的は制度解説ではありません。専門家に意見を求めず自分自身で対応していこうとお考えの場合は本書を手に取ってください。これ以上のお勧め本はありません。メリットだけでなくデメリット(注意点)も必ず知っておきたいです。
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■第2章 NISAをどう活用すればいいか
・若い世代ほど時間を味方にできる p69~
・図表2-8 主要資産クラスと4資産分散、6資産分散、8資産分散のリスク・リターン p84-85
・NISAの枠をどう使っていくか p98~
・老後資金としては包括的に考えよう p107~
・制度活用の前に考えるべきこと p116~
この章の前半は、これまで投資・運用に取り組んだことのない初心者さんには難解でハードルの高い部分だと思います。具体的な商品名の記載もありますので、よくわからないけれど掲載のある商品を買ってみようと思われるケースもあるように感じます。ほとんどの場合それで大きな問題にはならないでしょう。
ただし商品選定以外の制度および関わりのある内容について特に第1章と第2章で理解できていることが前提だと思います。WPPや公的年金保険の話も書かれています。これらを知っていることこそがNISAを使うことよりも重要であり、解説本でそこまで触れてくださる(かつ関連本を紹介されている)竹川さん最高です。
<過去参照記事>
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”WPP シン・年金受給戦略”読みました・
”知らないと損する年金の真実”読みました<過去参照ツイート>
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■第3章 Q&A 丸わかり! 新しいNISA
・Q.25 NISAはいつ始めたらいいですか? p168~
・図3-8 60歳以降に受け取るお金を整理(例) p174-175
・Q.29 A 今すぐ資金が必要ないのなら、売らずに長期で運用しましょう p181
これまでに「つみたてNISA」を始めて投資信託の積立購入(つみたて投資)を粛々と続けている人(普段からほぼチェックしていない人)は制度のQAに関してたぶん気になる項目は少ないと思いますし、気にならないくらいの放置が結果的に良い将来を生み出すのではないかと感じます。
細かいつっこみ(要望)をこの本で上げるとすれば唯一、図3-8はQAではなく第2章で取り上げてほしかったです。すべてのQAを読まない(もくじを見て気になるものだけ読む)タイプの希少な人にも大事な話だからです。
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■第4章 どうなる? これまでのNISA
・つみたてNISA、一般NISAの利用者はどうすればいいか p203~
制度の解説本としては必要不可欠な章ですが、最後にここで私のポジショントークです。
私に相談くださっている場合、この本は読まくても必要な部分を説明しますので不要です(竹川さんすみません…
私へ継続的に対応を依頼くださっている方々の9割以上が一般NISAではなくつみたてNISA利用者ですので、正直何も対応が必要なものはありません。一部、毎月の積立額を増やすことをお勧めしないといけないケースがありますが、その程度です。
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2024年からの「新しいNISA」を知りたい人にとってはこの本がファイナルアンサーでしょう。次々とさまざまな本や雑誌など出ると思いますが、手に取る必要はありません。
そして当然ながらNISAの解説本なので、NISA以外のことをしっかり知ってもらいたいところです。冒頭で引用しました通り「NISAは器」です。人生において将来を考えるにおいて、NISAをどう活用するのかが最重要という人はいないはずです。その視点まで書いてあるのが本書です。超お勧めです。
金融機関や金融商品の選択をはじめ、投資や運用は自己責任でお願いします。
長文をお読みくださり、ありがとうございました。
<過去参照記事>
・
NISAがようやく最終形態に!?2024年からの情報を現状で整理・
「竹川さんの本はどういう順番で読めばよいのですか?」
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