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図表でみる世界の年金 2019年版【第10章42/44】スロベニア


図表でみる世界の年金OECD/G20インディケータ(2019年版) 2021年11月12日初版第1刷発行を読みました。

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他国の状況を知りたい目的で購入しましたので第10章「図表でみる世界の年金2019:国別プロフィール」から国別で紹介しています。全44か国あります。

前回の記事はこちら → 図表でみる世界の年金 2019年版【第10章41/44】スロバキア
42か国目はスロベニアです。

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■スロベニア p383-386

65歳超人口が現役世代人口の46.2%に達する日本の公的年金給付費 対GDP比は10.2%。
65歳超人口が現役世代人口の34.7%のスロベニアは公的年金給付費 対GDP比は11.1%。

平均寿命は日本(84.0歳)より3年短い81.0歳です。

合わせて書いておきます。人口は約210万人ということです。


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受給要件

2018年以降、保険料拠出期間40年以上で男性60歳から、女性59歳8ヶ月から満額受給。女性は2020年以降、60歳からとなる。

同じく2020年以降、保険料拠出期間15年以上で65歳から受給可能。


年金額の算定方法

・所得比例制度

支給額は税額を控除したネット(純)所得額に基づいて算定。
算定基礎額は高額な24年分を使用。
最低限度額あり。2018年12月は月830.35ユーロ(1ユーロ=130円として)=約10.8万円。毎年1月に賃金月額の平均値の76.5%相当額に設定。上限はこの4倍なので約43.2万円。
平均的労働者の所得額は19671ユーロ=約256万円。

15年以上の保険料拠出期間で男性は算定基礎額の26%分、女性は同29%分。
男性は年ごと1.25%分の増額、女性は2016年以降1.38%・2023年以降1.25%へ徐々に低下。
40年分で男性57.25%・女性63.5%の代替率、女性は60.25%となる見通し。

受給開始後はグロス(総)賃金変動率を60%分、消費者物価変動率を40%分として改定。

賃金の高い年を算定基準にする国がいくつかありますが、長年の安定的な収入というのが雇用の流動性の面から難しいということなのでしょうか。


・最低額保証制度

年金基礎最低限度額の一定割合(男性26%・女性29%)。
2017年500ユーロ=約65000円、2018年516ユーロ=約67000円の最低額保証年金が導入。


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キャリアの変動への対応

・早期受給開始の場合

40年以上の算定対象期間があれば60歳から繰り上げて受給できる。
月0.3%の減額、最大5年間で18%。


・受給開始を遅らせる場合

繰下げ3ヶ月ごとに年金給付ボーナスを付与。
最高率は12%(3年)に設定。その後、年ごとに男性1.25%・女性1.38%の増額。


・育児(休業)の場合

出産期間は最大1年まで就労時の所得額を基準に算定して適用継続。
子3歳までの間、両親どちらかが短時間労働した場合、フルタイムとみなして適用。


・失業の場合

省略。


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個人所得税と社会保険料

・年金所得への課税

課税所得額11166.37ユーロ=約145万円より低い場合、6519.82ユーロ=約85万円の課税控除。
11166.37ユーロから13316.83ユーロ=約173万円の場合、控除額3302.70ユーロ=約43万円。


・年金受給者に賦課される社会保険料

強制加入の健康保険適用。保険料は総年金額の5.96%


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年金制度モデル化の結果:スロベニア
・2058年に62歳から受給開始

グラフの形状が最も近いのはポーランドかと思いますが、スロベニアは独特です。
定規を当てないとはっきりわかりにくいくらいの揺らぎなのですが、平均所得額~1.25倍までのところで下振れの早い部分があります。1.5倍あたりの給付水準が少し上がることからの逆算だとは思います。よくわかりません。


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女性のほうが平均所得額が低いことを前提として増額率が男性より女性のほうが高いという仕組みなのですが、平均的には女性のほうが長生きなのは間違いないと思いますので非常に男性には不利な制度を採用しているように感じました。

 

次回、図表でみる世界の年金2019【第10章43/44】ルクセンブルグです。



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