fc2ブログ

図表でみる世界の年金 2019年版【第10章41/44】スロバキア


図表でみる世界の年金OECD/G20インディケータ(2019年版) 2021年11月12日初版第1刷発行を読みました。

220706_01

他国の状況を知りたい目的で購入しましたので第10章「図表でみる世界の年金2019:国別プロフィール」から国別で紹介しています。全44か国あります。

前回の記事はこちら → 図表でみる世界の年金 2019年版【第10章40/44】リトアニア
41か国目はスロバキアです。

-----
■スロバキア p377-382

65歳超人口が現役世代人口の46.2%に達する日本の公的年金給付費 対GDP比は10.2%。
65歳超人口が現役世代人口の26.5%のスロバキアは公的年金給付費 対GDP比は7.3%。

平均寿命は日本(84.0歳)より7年弱短い77.3歳です。

合わせて書いておきます。人口は約545万人ということです。


---
受給要件

保険料拠出期間15年以上で受給開始年齢は62歳139日。
2019年からは月単位で算定され、62歳6ヶ月。
2017年以降、受給開始年齢からの平均余命の伸びに合わせて引き上げ。

子のいる女性は受給開始年齢が引き下げられ、5人以上の子があれば2018年で59歳9ヶ月から受給できる。
2024年にはすべての女性の受給開始年齢は62歳以上に。

「子のいる女性」が有利になる仕組みは個人的に(男性とは平均余命が異なりますから)おもしろいと思いますが、今の日本だと諸々問題になりそうですね。


年金額の算定方法

・所得比例制度

平均所得に対する個人所得額の割合をもとに支給額を算定するポイント制。
1.25ポイントを超えると割り引かれる「連帯的要素」であり、割引係数は2013年84%から2016年68%へ徐々に引き下げ。
1ポイント未満の場合は割増で同16%から同20%へ徐々に引き上げ。

保険料賦課対象の所得額は2017年に平均所得額の5倍から7倍へ引き上げ。
平均的労働者の所得額は12131ユーロ(1ユーロ=130円として)=約158万円なので、上限は約1100万円。

受給開始後の年金額は所得の上昇率と物価変動率の組み合わせで改定。
再分配機能を感じることができます。


・最低額保証制度

被保険者期間30年以上(30年を超える場合は1年ごとに増額)
受給する年金額の合計が最低保証年金の支給額を下回っている

生活維持可能水準2018年で月271.30ユーロ=約35000円=年42万円に1.36を乗じるとありますので約58万円。


・社会扶助

生活困窮者支援制度は全額が税。金額は2018年時点。
単身は月61.6ユーロ=約8000円、子のいない夫婦は月107.1ユーロ=約14000円
住宅手当が単身は月55.8ユーロ=約7300円、同89.2ユーロ=約12000円
保護手当が単身は月63.07ユーロ=約8200円、同126.14ユーロ=約16000円
これらの合計。

いわゆる生活保護的な役割と思われます。


・拠出建て制度

掛金は所得額の4.5%分。2017年1月から年ごとに0.25%ずつ引き上げられ、2024年に目標の6%に達する。2005年以降に初めて労働市場に参入する労働者は強制加入。

給付は終身年金(男女共通の世代別生命表を用いたモデルを使用)・有期年金・あらかじめ時点が設定された引き出しから選ぶ。


---
キャリアの変動への対応

・早期受給開始の場合

30日ごとに0.5%減額、年6.5%相当額。最大2年可能。
最低生活水準の維持に必要な額198.09ユーロ=約26000円の1.2倍を上回ることが必要。
月額か年額が書かれていませんが、金額的には月額だと信じたいです。


・受給開始を遅らせる場合

30日ごとに0.5%増額、年6%分。最大年数の記載なし。


・育児(休業)の場合

6歳までの子を養育する者に対しては国が相当する保険料を負担。
育休前平均所得の60%相当額が算定基準。


・失業の場合

省略。


---
個人所得税と社会保険料

・年金所得への課税

課税対象外。


・年金受給者への課税

特別な軽減措置など無し。


・年金受給者に賦課される社会保険料

年金給付に社会保険料は賦課されない。


---
年金制度モデル化の結果:スロバキア
・2060年に64歳から受給開始

米国に似ていてます。平均所得とその1.25倍では所得代替率に違いがありません。その前後はなだらかに差があります。広い意味ではノルウェーにも似ています。


-----

歴史的に関係性の深い、チェコやハンガリーともまるで違います。意図的なのかどうなのでしょうね。

 

次回、図表でみる世界の年金2019【第10章42/44】スロベニアです。



コメント

非公開コメント

トラックバック