fc2ブログ

図表でみる世界の年金 2019年版【第10章38/44】エストニア


図表でみる世界の年金OECD/G20インディケータ(2019年版) 2021年11月12日初版第1刷発行を読みました。

220706_01

他国の状況を知りたい目的で購入しましたので第10章「図表でみる世界の年金2019:国別プロフィール」から国別で紹介しています。全44か国あります。

前回の記事はこちら → 図表でみる世界の年金 2019年版【第10章37/44】アイルランド
38か国目はエストニアです。

-----
■エストニア p279-282

65歳超人口が現役世代人口の46.2%に達する日本の公的年金給付費 対GDP比は10.2%。
65歳超人口が現役世代人口の34.9%のエストニアは公的年金給付費 対GDP比は7.0%。

平均寿命は日本(84.0歳)より約6年短い78.2歳です。

合わせて書いておきます。人口は約133万人ということです。
私の中でのエストニアは映画「1944 独ソ・エストニア戦線」だけです。


---
受給要件

受給開始年齢は2018年で63歳6ヶ月。2026年までに65歳へ段階的に引き上げ。その後は平均余命の伸びに合わせて調整される。
受給権を得るためには適用対象となる就労に15年以上従事。


年金額の算定方法

・基礎的制度

月額175.44ユーロ(1ユーロ=130円として)=約22800円=27.4万円/年。
所得比例年金と併せてのみ支給。

ちなみに平均的労働者の所得額は16103ユーロ=約209万円です。


・所得比例制度

各被保険者のために拠出された保険料の額の国全体での保険料拠出額の平均値に対する割合に基づいて算出(いわゆる保険部分)。
これを引退時まで積み上げたものに単価(2018年4月時点6.161ユーロ=約800円)を掛け合わせて年金給付額を算出。
所得額に上限額は設けられていない。

毎年4月に20%分は消費者物価の変動率に、80%分は保険料収入の変動率に応じて年金額は改定。


・特定階層向け制度

最低額保証年金は189.31ユーロ=約24600円。
対象者は年金請求直前まで5年以上永住権を有している者、一次居住権に基づき5年以上居住している者。


・拠出建て制度

社会保険料のうち4%分が年金ファンドに投入される。1983年以降生まれは加入強制。
個人の選択により積立方式の制度に加入した場合は追加で所得額の2%の掛金を年金ファンドに拠出しなければならない。


---
キャリアの変動への対応

・早期受給開始の場合

仕事から引退かつ15年以上の資格期間を有している場合、最大3年可能。1年あたり4.8%減額。


・受給開始を遅らせる場合

1年あたり10.8%増額。
最大年数の記載はありませんでした。


・育児(休業)の場合

子1人あたり最大3年まで国が事業主分の保険料を負担。最低賃金額470ユーロ=約61000円と同額のみなし賃金額の20%相当額。


・失業の場合

特段の措置なし。


---
個人所得税と社会保険料

・年金所得への課税

課税対象。年金の所得のみで月500ユーロ=約65000円を超える部分には所得税20%。

これは大きいですね。


・年金受給者への課税

項目はあるが記述なし。


・年金受給者に賦課される社会保険料

賦課なし。


---
年金制度モデル化の結果:エストニア
・2067年に71歳から受給開始

日本に似ています。ただ、エストニアの積立方式部分と日本の厚生年金部分が同じ形になっていることが気になります。異なる仕組みでも図示すると同じということで、これまた比べることに意味があるのかわからなくなります。

また、グラフでは「ポイント制度」と書かれていますが、本文中には何も説明がありませんでしたので、これも気になるところです。


-----

 

次回、図表でみる世界の年金2019【第10章39/44】ラトビアです。


コメント

非公開コメント

トラックバック