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図表でみる世界の年金 2019年版【第10章37/44】アイルランド


図表でみる世界の年金OECD/G20インディケータ(2019年版) 2021年11月12日初版第1刷発行を読みました。

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他国の状況を知りたい目的で購入しましたので第10章「図表でみる世界の年金2019:国別プロフィール」から国別で紹介しています。全44か国あります。

前回の記事はこちら → 図表でみる世界の年金 2019年版【第10章36/44】アイスランド
37か国目はアイルランドです。

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■アイルランド p313-317

65歳超人口が現役世代人口の46.2%に達する日本の公的年金給付費 対GDP比は10.2%。
65歳超人口が現役世代人口の25.0%のアイルランドは公的年金給付費 対GDP比は3.6%。

平均寿命は日本(84.0歳)より2年短い82.0歳です。


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受給要件

国営年金(State Pension)は66歳受給開始。
2021年より67歳、2028年より68歳へ引き上げ。

拠出制国営年金を受給するためには保険料拠出期間520週(10年)以上必要。
満額受給のためには全就労期間について平均して年あたり48週以上保険料を拠出またはクレジットを得ていること。不足がある場合は減額。

資力審査付きの無拠出制国営年金は拠出制の代替として66歳から支給。


年金額の算定方法

・基礎的制度

拠出制国営年金の支給額は週243.30ユーロ(1ユーロ=130円として)=約31600円=164万円/年。
80歳以上には週10ユーロ=1300円=約67600円/年、単身受給者には同9ユーロ追加支給。
成人の被扶養者がいる場合、66歳以上の場合218ユーロ=約28000円、66歳未満の場合162.1ユーロ=約21000円の資力審査付き給付がある。同じく週単位と思われます。

ちなみに平均的労働者の所得額は46774ユーロ=約608万円です。


・特定階層向け制度

無拠出制国営年金の支給最大額は週232ユーロ=約3万円で、66歳未満の成人の被扶養者がいる場合、1人あたり153.3ユーロ=約2万円が加算。


・任意加入の私的年金(職域年金?)

掛金率は10%が基本。
被保険者の半数が加入。


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キャリアの変動への対応

・早期受給開始の場合

繰上げ不可。


・受給開始を遅らせる場合

繰下げ不可。


・育児(休業)の場合
・失業の場合

ともに520週の保険料拠出期間があれば最終的な支給額に影響は生じない


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個人所得税と社会保険料

・年金受給者への課税

通常の控除1650ユーロ=約21.5万円に加えて、65歳以上の単身者には245ユーロ=約32000円の追加の税額控除がある。


・年金所得への課税

特別な制度なし。


・年金受給者に賦課される社会保険料

賦課なし。

健康保険料と所得税は一般社会負担金に統合。
70歳未満は
12012ユーロ=約156万円以下の所得に対して1%、
次の6656ユーロ=約87万円に対して3%、
次の51376ユーロ=約668万円に対して5.5%、
残りの所得に対して8%が課税。

70歳以上で6万ユーロ=約780万円については
残りの所得に対して3%の軽減税率。


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年金制度モデル化の結果:アイルランド
・2064年に68歳から受給開始

拠出と無拠出の仕組みがあるのに、その色分けがないのは気になりましたが、日本の基礎年金(国民年金)と同じ形です。私的年金は厚生年金保険のような位置づけではないようです。


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高齢の単身者に上乗せがあるなら夫婦はあえて離婚するという選択肢が生まれてしまうのでは?と感じてしまいました。
社会保障の仕組みは何をもって公平と呼べるのか本当にいつもわからなくなります。

 

次回、図表でみる世界の年金2019【第10章38/44】エストニアです。



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