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図表でみる世界の年金 2019年版【第10章35/44】イスラエル


図表でみる世界の年金OECD/G20インディケータ(2019年版) 2021年11月12日初版第1刷発行を読みました。

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他国の状況を知りたい目的で購入しましたので第10章「図表でみる世界の年金2019:国別プロフィール」から国別で紹介しています。全44か国あります。

前回の記事はこちら → 図表でみる世界の年金 2019年版【第10章34/44】ギリシャ
35か国目はイスラエルです。

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■イスラエル p317-320

65歳超人口が現役世代人口の46.2%に達する日本の公的年金給付費 対GDP比は10.2%。
65歳超人口が現役世代人口の23.9%のイスラエルは公的年金給付費 対GDP比は4.8%。

平均寿命は日本(84.0歳)より1年と少し短い82.7歳です。


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受給要件

2004年以降2009年にかけて、男性65歳から67歳へ、女性60歳から62歳へ受給開始年齢が引き上げ。


年金額の算定方法

・社会保険

年金額の算定式に用いられる高齢期基礎月額は2018年、月額8674シェケル(1シェケル=30円として試算)=約26万円。
平均的労働者の所得額は153221シェケル=約460万円=約38.3万円/月。

基礎的な老齢年金は単身で高齢期基礎月額の17.7%に相当する年18420シェケル=約55.3万円=約46000円/月。夫婦で27684シェケル=約83.1万円=約69000円/月。

保険適用期間が10年を超える場合、超えた年ごとに2%増額され、最大50%(20年分)ということで、30年で最大となるようです。

保険料の賦課上限は高齢期基礎月額の5倍(=約130万円)

老齢年金保険の適用外の住民には老齢年金と同等の資力審査付き特別手当あり。


・特定階層向け制度

年齢・婚姻の状態・世帯の人数によって判定の基準所得額が異なる。
高齢期基礎月額の36.77%(約96000円)~75.40%(約19.6万円)の範囲が対象。
高齢者には要件を満たせば寒冷手当あり。


・拠出建て制度

2018年以降、被用者の平均賃金までの所得額について掛金の拠出が義務付け。
当初は2.5%、2013年までに15%(被用者5%・事業主10%)、2014年からは17.5%(被用者5.5%・事業主12%)、2018年からは18.5%(被用者6%・事業主12.5%)。
事業主負担のうち、6%分は解雇保険であり、これが使われた場合は年金額が減額。

解雇保険の詳細がわかりませんが、仮に日本の雇用保険の基本手当と似た仕組みであるなら理解できないですよね。仕事を失って給付を受けたらその分将来受け取る年金が減るということです。異なる仕組みであってもらいたいです。


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キャリアの変動への対応

・早期受給開始の場合

繰上げ受給不可。


・受給開始を遅らせる場合

繰り下げた年数について1年あたり5%増額。
繰下げが最大何年可能かの記載なし。


・育児(休業)の場合

産前に働いていた女性は15週の出産手当を受給できる。
この期間は受給資格期間に勘案。


・失業の場合

失業者も老齢年金の年金権を得るために保険料支払いが必要。


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個人所得税と社会保険料

・年金受給者への課税

特例はない。


・年金所得への課税

特別な控除は存在しない。


・年金受給者に賦課される社会保険料

健康保険料として単身者は197シェケル=約5900円、夫婦は284シェケル=約8500円が老齢年金から控除。
所得扶助を受けている場合、単身・夫婦ともに103シェケル=約3100円。


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年金制度モデル化の結果:イスラエル
・2063年に67歳から受給開始

基礎的部分が定額なので、基礎年金は日本と似ていますが、拠出部分を含めるとスイスに似ています。
再分配の傾斜が強いです。


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イスラエルという国のイメージが全然わかりません。
投資信託のパッシブ(インデックス)の先進国というカテゴリーで中東地域で唯一含まれている国です。平均寿命の長さからも先進国であることは伝わってきます。
それでも紛争地域の近くという(個人的)印象があり、こういった社会のシステムがどこまで安定しているのかまったく想像できません。

 

次回、図表でみる世界の年金2019【第10章36/44】アイスランドです。



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