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図表でみる世界の年金 2019年版【第10章34/44】ギリシャ


図表でみる世界の年金OECD/G20インディケータ(2019年版) 2021年11月12日初版第1刷発行を読みました。

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他国の状況を知りたい目的で購入しましたので第10章「図表でみる世界の年金2019:国別プロフィール」から国別で紹介しています。全44か国あります。

前回の記事はこちら → 図表でみる世界の年金 2019年版【第10章33/44】南アフリカ
34か国目はギリシャです。

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■ギリシャ p300-303

65歳超人口が現役世代人口の46.2%に達する日本の公的年金給付費 対GDP比は10.2%。
65歳超人口が現役世代人口の37.8%のギリシャは公的年金給付費 対GDP比は16.9%。

平均寿命は日本(84.0歳)より2年短い82.0歳です。


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受給要件

男女とも15年に相当する4500日の保険料拠出期間があれば67歳から受給開始。
12000日(40年)を有する場合62歳から満額受給可能。
危険・不衛生な仕事の従事者および扶養または障害のある子のいる女性には特例措置あり。

月や週の単位ではなく日の単位は初めて登場です。


年金額の算定方法

・基礎的制度

国内居住年数に基づき、所得額に関係なく国の一般財源でまかなわれている。
15歳以降、年金受給のための最低年齢(62歳?)まで40年の者が20年以上保険加入期間があれば384ユーロ(1ユーロ130円として)=約5万円。記載はありませんが月額と思われます。
20年より短い場合、1年につき2%減額され、15年の場合345.6ユーロ=約45000円。


・所得比例制度

給付乗率は加入期間15年までは0.77%、39年目以降の2%まで徐々に上昇。
過去分は平均賃金の変動率によって再評価。
年金額の算定基礎となる収入の上限は月5860.80ユーロ=約76.2万円。ちなみに平均的労働者の所得額は21214ユーロ=約276万円=約23万円/月です。


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キャリアの変動への対応

・早期受給開始の場合

62歳から可能。1月あたり1/200(0.5%)減額。5年最大30%と思われます。
2015年8月19日以降は減額対象の場合、67歳に達するまでさらに10%の減額。


・受給開始を遅らせる場合

繰り下げることはできない。


・育児(休業)の場合

拠出しない期間であっても第1子は300日、第2子以降は600日、最大で3子合計1500日までは拠出期間として取り扱われる。


・失業の場合

略。


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個人所得税と社会保険料

・年金受給者への課税

高齢者に対して特別な控除などは存在しない。


・年金所得への課税

一般的ルールと同様に課税。


・年金受給者に賦課される社会保険料

2010年8月以降、年金者連帯拠出金として受給額1400.01~1700ユーロ(約18.2~22.1万円)には3%、3500.01ユーロ(45.5万円)以上は14%。
医療サービスのために所得比例年金の7.10%を拠出。


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年金制度モデル化の結果:ギリシャ
・2058年に62歳から受給開始

定額と所得比例の組み合わせからなるグラフの形状は日本と同じです。ただし、日本よりも所得代替率がかなり高いです。
基礎的部分の受給要件は居住年数で全額が税でまかなわれているからだと思いますが、公的年金給付費の対GDP比が16.9%なのも理解できます。所得の再分配が強く、経済の大きな部分を占めるのだろうと感じます。


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基礎的制度(非所得比例)部分は居住期間と言いながらも、所得比例の保険料拠出期間も問う形式のようで、これまたかなり複雑に見えます。

 

次回、図表でみる世界の年金2019【第10章35/44】イスラエルです。


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