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図表でみる世界の年金 2019年版【第10章29/44】サウジアラビア


図表でみる世界の年金OECD/G20インディケータ(2019年版) 2021年11月12日初版第1刷発行 を読みました。

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他国の状況を知りたい目的で購入しましたので第10章「図表でみる世界の年金2019:国別プロフィール」から国別で紹介しています。全44か国あります。

前回の記事はこちら → 図表でみる世界の年金 2019年版【第10章28/44】韓国
29か国目はサウジアラビアです。

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■サウジアラビア p441-443

65歳超人口が現役世代人口の46.2%に達する日本の公的年金給付費 対GDP比は10.2%。
65歳超人口が現役世代人口の5.3%のサウジアラビアは公的年金給付費 対GDP比は8.0%。

平均寿命は日本(84.0歳)より9年短い75.1歳です。


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受給要件

保険料拠出期間およびみなし期間が120か月以上あれば男性60歳、女性55歳から支給。
300月以上の保険料拠出期間があればいつでも受給開始可能。

仮に20歳から25年の拠出期間があれば45歳から受給可能ということのようです。


年金額の算定方法

・老齢年金

直近2年間の平均所得月額の2.5%相当額を算出し、それを前年分合計した額。
上限は100%相当額。

算定に用いる月あたり所得額の下限は1500リアル(1リアル=29円として)=約43500円、上限は45000リアル=約130.5万円
日本でいうところの標準報酬月額の幅が厚生年金ではなく健康保険のような広さです。

直近5年の当初時点における所得月額の150%相当額を超えることはできない。
引退直前2年間のうち所得が減少する場合は調整する特別な規定が適用。

最低保証額は月1984リアル=約58000円=約69万円/年


・高齢に到達した際の一時金支給

老齢年金の受給権がない場合、一時金が支給。
保険料拠出期間のうち最初の5年間の各月について引退前2年間における平均月額所得額の10%分、その後は12%分を合計した額。

受給権がないのは保険料拠出期間およびみなし期間が10年未満です。
例えば8年、サウジアラビアの平均的労働者の所得額290万円を12で割った平均月額が24万円を使うと
・24万円×10%×最初の5年(60月)=144万円
・24万円×12%×3年(36月)=104万円
合計248万円
平均所得より少ない一時金ということになるかと思います。


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キャリアの変動への対応

・早期受給開始の場合

300月以上の保険料拠出期間があり、年金制度の適用がない場合(被保険者ではないということ?)いつでも受給開始可能


・受給開始を遅らせる場合

繰下げは不可


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個人所得税と社会保険料

・労働者への課税

所得税は存在しない


・年金受給者への課税

所得税は存在しない


・年金受給者に賦課される社会保険料

年金受給者はいかなる社会保険料も負担しない


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年金制度モデル化の結果:サウジアラビア
・2043年に47歳から受給開始

フィンランドイタリアポーランドポルトガルトルコに似ています。

47歳受給開始はどのくらいの割合いるのでしょうか。平均寿命75歳で考えても28年。オイルが出続ける限りは改定不要という位置づけでしょうか。


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育児休業や失業の記述はありませんでしたし、オイルの国サウジアラビアだからこそ所得税は存在しませんし、65歳以上人口の割合が以上に低くても給付のGDP比は高いですし、それでいて北欧フィンランドと同じグラフになるのもよくわかりません。
再分配を感じませんので公的な保険・保障という表現も合わないようにも感じます。

 

次回、図表でみる世界の年金2019【第10章30/44】ブラジルです。



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