fc2ブログ

図表でみる世界の年金 2019年版【第10章27/44】メキシコ


図表でみる世界の年金OECD/G20インディケータ(2019年版) 2021年11月12日初版第1刷発行 を読みました。

220706_01

他国の状況を知りたい目的で購入しましたので第10章「図表でみる世界の年金2019:国別プロフィール」から国別で紹介しています。全44か国あります。

前回の記事はこちら → 図表でみる世界の年金 2019年版【第10章26/44】チェコ
27か国目はメキシコです。

-----
■メキシコ p347-350

65歳超人口が現役世代人口の46.2%に達する日本の公的年金給付費 対GDP比は10.2%。
65歳超人口が現役世代人口の13.2%のメキシコは公的年金給付費 対GDP比は2.2%。

平均寿命は日本(84.0歳)より9年短い75.0歳です。


---
受給要件

民間部門労働者は1250週(約24年)の掛金拠出期間で男女ともに65歳より受給開始


年金額の算定方法

・拠出建て制度

個人所得の6.5%相当掛金が個人別勘定に積立。被用者1.125%、事業主5.150%、国0.225%。
これとは別に事業主は5%分の掛金を住宅費用の個人別勘定に拠出。実際に使用されなかった場合は老齢年金用の個人別勘定に移換。

基準額(UMA)の25倍が掛金額の上限。
日割UMA=80.60ペソ=約480円
月割UMA=2450.24ペソ=約14700円
年割UMA=29402.88ペソ=約176000円

1日あたり掛金のうち累進的な一定額の社会的拠出を政府が個人別勘定に拠出する仕組み。
収入が最低賃金水準の者には5.63710ペソ=約34円=1ヶ月25日として850円=約10150円/年。
日割UMAの4倍(約1930円)までの者は5.40222ペソ=約32円=1ヶ月25日として810円=約9700円/年。
日割りの収入が基準の15倍以上の者には政府拠出なし。


・年金額の算定方法

個人別勘定に蓄積された資産額(遺族給付保険の掛金を割り引いた額)に基づいて、物価に応じて変動する年金または事前に設定した段階的な資金引き出しのどちらかを選ぶ。
年金換算率は平均余命の伸びを考慮して男女別に設定。


・最低額保障制度

個人別勘定の残高が最低額保証年金に相当する額には足りない場合は最低額保証年金を受給。36617.16ペソ(1ペソ=6円として)=約22万円。

平均的労働者の所得額は122208ペソ=約73.3万円なので約30%です。


・年金受給権が却下された場合

掛金拠出期間が1250週未満の場合、積み上がった資産を一時金として受け取る。


・非拠出制の所得制限付き老齢年金「65+」

65歳を超えて拠出制年金の額が1902.00ペソ=約11400円以下の場合に支給。
月額580ペソ=約3500円=約42000円/年

11400円は月額なのか年額なのか記述がありません。月額であってもらいたいです。

いわゆる「積立型」と呼んで良いのでしょうか。
どれだけきちんと国民1人ずつの記録が残されているのか気になるところです。


---
キャリアの変動への対応

・早期受給開始の場合

男女とも60歳まで繰上げ可能。減額の記載なし。


・受給開始を遅らせる場合

65歳よりも繰り下げることは可能とありますが、最長何歳までで増額があるのかどうかの記載なし。


・失業の場合

5年に1回、老齢/退職年金の個人別勘定から一定の額を引き出す権利を有する。
失業する5年以上前から個人別勘定を開設していた場合、直近250週の平均賃金の90日分または個人別勘定資産額の11.5%のうち低いほうの額を引き出せる。最大で6ヶ月間に分割して支給。

失業の社会保障(社会保険)と兼ねられているということでしょうか。これは明らかに公的な保険ではなく強制貯蓄と言えそうです。個人的には嬉しくない仕組みです。


---
個人所得税と社会保険料

・年金所得への課税

日割UMAの15倍(約7300円)を上限とする所得控除。


---
年金制度モデル化の結果:メキシコ
・2061年に65歳から受給開始

デンマークに似ています。
でも、保障ではなく積立に近いように読み取れますのでグラフが似ていても全く別の仕組みなのだろうとしか思えません。


-----

労使折半ではない公的な制度に対して、民間企業などはどのような声を上げているのかという点も気になるところです。

 

次回、図表でみる世界の年金2019【第10章28/44】韓国です。


コメント

非公開コメント

トラックバック