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図表でみる世界の年金 2019年版【第10章24/44】トルコ


図表でみる世界の年金OECD/G20インディケータ(2019年版) 2021年11月12日初版第1刷発行 を読みました。

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他国の状況を知りたい目的で購入しましたので第10章「図表でみる世界の年金2019:国別プロフィール」から国別で紹介しています。全44か国あります。

前回の記事はこちら → 図表でみる世界の年金 2019年版【第10章23/44】ポーランド
24か国目はトルコです。

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■トルコ p403-405

65歳超人口が現役世代人口の46.2%に達する日本の公的年金給付費 対GDP比は10.2%。
65歳超人口が現役世代人口の15.2%のトルコは公的年金給付費 対GDP比は7.1%。

平均寿命は日本(84.0歳)より7年弱ほど短い77.3歳です。


なお、トルコの通貨リラは為替の評価が非常に難しいです。2015年ごろまで1トルコリラ=50円ほどでしたが、そのあと一気に安くなりこの1年ほど8円前後です。
この本は2018~2019年あたりが基準ですので1トルコリラ=20円で計算します。


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受給要件

受給開始年齢は生年月日・就労開始年月・保険料拠出期間に基づいて決定。

22歳から全期間就労した場合、約5500日(=約15年1月)の拠出期間があれば男性51歳、女性48歳から受給。
1999年9月~2008年10月の間に制度加入した場合、7000日(=約19年2月)以上の拠出期間または25年以上の加入かつ4500日(=約12年4月)以上の拠出期間があれば男性60歳、女性58歳から受給。
2008年10月以降に制度加入した場合、受給開始年齢は徐々に引き上げられ、5400日(=約14年10月)の拠出期間で男性は2037年に、女性は2041年に65歳開始。

仮に制度加入が23歳だとすると、拠出期間は38歳まででOKということのようです。当然ながら短い期間分であればそれに相当する額になると思われます。


年金額の算定方法

・所得比例年金

2018年時点で、保険料の下限は2029,50トルコリラ=約40600円、所得の上限は15221.40トルコリラ=約30.4万円。

年金額は年に2回、過去6ヶ月の消費者物価指数に合わせて改定。2018年の上半期は5.69%、下半期は9.17%。さすがにものすごい上昇率です。このあともこれ以上の上昇が入ってくるのだと思います。

なお、書き方が明らかに足らずでして、後者はしっかり所得額とありますが、前者は「保険料の額」としか書かれていません。これも所得額の下限でしょうか。



・最低額保障制度

民間部門の労働者向けの最低給付額は2018年上半期が1509.1トルコリラ=約30200円、同年下半期が1647.5トルコリラ=約33000円。
自営業者向けは2018年上半期が1063.8トルコリラ=約21200円、同年下半期が1161.4トルコリラ=約23200円。

やはり上昇幅が大きいです。なお、単位の説明がありませんでした。他の文面から月額のようです。


・特定階層向け制度

資力審査付きの給付は四半期ごと。2018年上半期が月265.8トルコリラ=約5300円、同年下半期が543.27トルコリラ=約10900円。

これはいわゆる上乗せ分でしょうか。説明が足らずすぎて理解が難しいです。


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キャリアの変動への対応

・早期受給開始の場合

鉱業など特定産業の労働者と障害者は早期受給開始可能。
その他の労働者は早期受給開始不可。

年齢や減額率などの記載がありませんでした。


・受給開始を遅らせる場合

遅らせることは可能とありましたが、増額などはなし。


・育児(休業)の場合

子を養育する期間において保険料を拠出すれば最大で子3人について1人あたり2年間まで算定基礎に算入できる。

これは働いていなくても自分で拠出できればという条件だと読み取りました。なかなか厳しい制度です。


・失業の場合

将来の年金額への反映についての記載はなく、日本でいうところの失業保険(雇用保険の基本手当)についての説明だけでした。


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個人所得税と社会保険料

・年金受給者への課税

特別な規定なし。


・年金所得への課税

課税されない。


・年金受給者に賦課される社会保険料

賦課されない。


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年金制度モデル化の結果:トルコ
・2058年に62歳から受給開始

フィンランドイタリアポーランドと似た形です。

所得代替率は約70%と高めですが所得の高低によって違いがなく一定ですから再分配の機能はないようです。トルコ(外務省サイト)は人口増加率が高く、若い国ですのでこれからさまざまに制度変更が考えられるのではないでしょうか。


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欧州の大きな国家と並ぶ人口約8000万人超を誇るトルコです。この本ではたった3ページしか使われていませんでしたが、公的年金をはじめとした社会保障の仕組みがどのように整備されているのか興味がわきました。トルコの社会保障制度というサイトも見てみましたが全然わかりませんでした。

 

次回、図表でみる世界の年金2019【第10章25/44】ハンガリーです。



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