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図表でみる世界の年金 2019年版【第10章23/44】ポーランド


図表でみる世界の年金OECD/G20インディケータ(2019年版) 2021年11月12日初版第1刷発行 を読みました。

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他国の状況を知りたい目的で購入しましたので第10章「図表でみる世界の年金2019:国別プロフィール」から国別で紹介しています。全44か国あります。

前回の記事はこちら → 図表でみる世界の年金 2019年版【第10章22/44】オーストリア
23か国目はポーランドです。

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■ポーランド p364-368

65歳超人口が現役世代人口の46.2%に達する日本の公的年金給付費 対GDP比は10.2%。
65歳超人口が現役世代人口の30.5%のポーランドは公的年金給付費 対GDP比は11.1%。

平均寿命は日本(84.0歳)より5歳半ほど短い78.4歳です。


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受給要件

受給開始年齢は男性65歳、女性は60歳で、男女ともに67歳へ徐々に引き上げ予定だったが、2016年11月の議会で取り消され、長期的にも変更なし。


年金額の算定方法

・所得比例年金

新制度は概念上の個人別勘定制度を基本とし、所得額の19.52%を積立。
所得の上限額は前年の基礎平均所得額の2.5倍で2019年は142950ズウォティ(1ズウォティ=29円として)=約415万円。

1949年以降生まれの労働者で2階部分の拠出建て制度への加入を続けることを選択した者は16.6%。
概念上の利子率は賃金総額の変動率の100%で、物価変動率を下回らない率と定義。
個人別に蓄積された資産は受給開始年齢における平均余命(g値)によって分割されて給付。


ポーランドの平均所得は約166万円ということで本当でしょうか。このサイトを見てみるとそんなことなさそうですが、英語苦手なのですみません。しっかり理解するのは難しいです。
「基礎」平均所得というのが何かあるのかもしれないです。でも説明はありませんでした。


・最低額保証制度

賦課方式で運営され、2019年3月以降1100ズウォティ=約32000円。
男性25年以上、女性20年以上の拠出期間を満たす場合に支給。

単位の説明がありませんでした。さすがに年ではなく月だと思いますが…


・拠出建て制度

2014年以降、公的な拠出建て制度が選択肢の初期設定。この資金は相続することができる。
総賃金の2.92%分を掛金に充てる私的の拠出建て制度(OFE)に任意加入も可能。


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キャリアの変動への対応

・早期受給開始の場合

規定なし。


・受給開始を遅らせる場合

年齢の制限なく繰下げ可能。遅らせる場合は保険料の拠出を継続するので受給額に反映。

増額率の記載はありませんでした。


・育児(休業)の場合

出産休業期間中は過去12ヶ月の平均賃金に相当する出産休業手当に基づいた年金保険料を国が負担。
2009年以降の支給期間は子1人20週、子2人31週、子3人33週、子4人35週、子5人37週。
2010年1月以降、父母いずれかが子1人あたり最大6週の追加的な出産休業の取得が可能に。さらに父親も2週間分の育児休業手当も受給できるように。育児休業は子1人に付き36月取得可能。その間の保険料は政府が負担。


・失業の場合

失業給付の受給期間は失業給付の額に応じて政府が年金保険料を負担。


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個人所得税と社会保険料

・年金受給者への課税

特例なし。


・年金所得への課税

軽減措置なし。


・年金受給者に賦課される社会保険料

9%の医療保険の保険料のみ賦課。所得控除可能。


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年金制度モデル化の結果:ポーランド
・2061年に65歳から受給開始

フィンランドと似た形ですが、給付水準・所得代替率(個人別勘定を含めても約30%)が非常に低いです。
議会の反対により受給開始年齢が変わらないままとのことですが、近い将来に変わるのではないでしょうか。


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年金の本なのに項目としては「育休」の内容が最も手厚く、公的年金の制度全体の説明が薄かったです。
また、特定階層向けといういわゆる生活保護的な最後の砦に関する項目もなく、公的な保障というよりも単に将来に向けた積立制度の紹介という印象を受けてしまいました。それでも公的年金給付費の対GDP比は日本を上回っているので、やっぱり全然理解できていないのだと思います(すみません

 

次回、図表でみる世界の年金2019【第10章24/44】トルコです。



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