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図表でみる世界の年金 2019年版【第10章16/44】オランダ


図表でみる世界の年金OECD/G20インディケータ(2019年版) 2021年11月12日初版第1刷発行 を読みました。

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他国の状況を知りたい目的で購入しましたので第10章「図表でみる世界の年金2019:国別プロフィール」から国別で紹介しています。全44か国あります。

前回の記事はこちら → 図表でみる世界の年金 2019年版【第10章15/44】イタリア
16か国目はオランダです。

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■オランダ p351-354

65歳超人口が現役世代人口の46.2%に達する日本の公的年金給付費 対GDP比は10.2%。
65歳超人口が現役世代人口の34.3%のオランダは公的年金給付費 対GDP比は5.4%。

平均寿命は日本(84.0歳)より2歳短い82.0歳です。


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受給要件

2018年は66歳受給開始、2021年は67歳、以降平均余命の伸びに連動。


年金額の算定方法

・基礎的制度

賦課方式定額給付の公的年金(AOW)は居住または就労した期間1年ごとに満額の2%分の給付を獲得。50年未満で他に支援がなく資産もない高齢者には資力審査付きの社会扶助制度あり。

2018年の単身者で月額1173.33ユーロ(1ユーロ=130円として)=約15.3万円+71.42ユーロ=約9300円の休暇手当が支給。高齢者に休暇手当って何なのでしょう?
この手当ても含めて夫婦では1717.78ユーロ=約22.3万円。

夫婦のほうが単身者が2人よりも受給額が少なくなる定額部分です。こういうの本当にわからなくなるのですが、家族のあり方とか男女平等とかの指摘は出てこないものなのでしょうか。


・職域制度

積立型。就労者の9割以上が給付建て制度の平均給与方式に加入。所得のうち101519ユーロ=約1320万円まで算定対象。これを超える部分の年金保険料は課税対象。
支給中のうち約56%は産業別の賃金変動型、約28%は物価変動型。

積立型なので日本でいうところの厚生年金というわけでもなさそうです。なお、3階部分として個人貯蓄制度の存在も書かれていますが、詳細は不明です。


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キャリアの変動への対応

・早期受給開始の場合
AOWの早期受給は不可。職域年金は可能で額調整と書かれていますが、具体的な数値はありません。

・受給開始を遅らせる場合
AOWの繰下げ受給不可。職域年金は制度によって異なるとしか書かれていません。増加するのかどうかもわかりません。。

・育児(休業)の場合
AOWは居住期間も対象なので特段の記述なし。職域年金は任意の掛金拠出が認められている。

・失業の場合
AOWは居住期間も対象なので特段の記述なし。


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個人所得税と社会保険料

・年金受給者への課税
基礎控除は1145ユーロ=約14.9万円、所得が35949ユーロ=約467万円未満の場合は最大で1413ユーロ=約18.4万円が増額。単身者はさらに436ユーロ=約57000円の控除を受けられる。

単身者のほうが控除が大きいというのも興味深いです。


・年金所得への課税
特別な軽減措置なし。


・年金受給者に賦課される社会保険料

一般健康保険と遺族年金のために33715ユーロ=約438万円までの所得について課税所得の10.25%の保険料を支払う。

「老齢年金・失業保険などにも拠出義務のある66歳(67歳)未満の人の保険料よりも少なくなっている」と記述がありますので、遺族・障害向けの年金給付は別途の保険料なのですね。


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年金制度モデル化の結果:オランダ
・2067年に71歳から受給開始

基礎年金(AOW)部分が定額なので日本の老齢基礎年金と同じ形なのはわかります。
でも、所得額に応じて保険料を負担している2階部分について、なぜ日本の厚生年金の形とは異なり曲線が生まれてしまうのかなのですけれど、これは図を実際に見てもらわないとわからないですよね…すみません。


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積立形式部分の行く末に注視です。

 

次回、図表でみる世界の年金2019【第10章17/44】ベルギーです。



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