fc2ブログ

【金融庁】高校生のための金融リテラシー講座 5.借りる


高校生向け授業動画「高校生のための金融リテラシー講座」6本+教員向け動画2本を1つずつコメント入れながらご紹介します。今回が5回目です。

動画内で使われている資料もPowerPoint形式で公開されています。
高校向け 金融経済教育指導教材の公表について 金融庁 2022年3月17日


まず最初に結論を書きます。

今回の動画はもうすでに社会人である大人こそ一度視聴すべきです。私の世代(40代中盤)はこういった内容を学ぶ機会がありませんでした。一言一句すべてを手放しでお勧めできる内容というものではありませんでしたが、全体として一度は触れておきたい超重要な内容です。基礎の基礎です。


計8本の動画について勝手ながらコメント入れます。日々相談をお受けしている立場からみた主観バリバリのコメントです。ご容赦ください。
前回の記事はこちら → 4.備える ~ 社会保険と民間保険

---
■5.「借りる」(7分48秒)

-00.クイズ「友達と海外旅行に行くので、金利16%で20万円を借りた。毎月5,000円ずつ返済する場合、返済には何年かかり、 総額いくら返すことになるでしょうか?」
-01.「借りる」とは
-02.後払い(クレジットカード)の仕組み
-03.クレジットカード
-04.お金を借りる
-05.(体験)借金シミュレーターを使ってみよう!
-06.奨学金の仕組み
-07.大学在学中にかかる教育費・生活費
-08.貸与型奨学金の利用
-09.貸与型奨学金の返済
-10.まとめ


220601_01

「将来の収入の先取り」

ここ、超大事なパートです。社会の仕組みとしてお金を貸してくれるのは他人であり第三者ですが、借りたお金を返すのは将来の自分自身という事実です。


220601_03

「お金を借りる」

月5000円の1年は6万円、3年は18万円なので元金20万円に達していないという算数の知識でクリアできる内容です。一歩引いて単純に総額を計算してみることが大事です。

<参照リンク> 借金シミュレーター

---

powerpoint では含まれていますが、動画に含まれていないのが奨学金です。

借りたものを返すという意味においては「借りる」の項目にあって問題ないのだと思います。でも、奨学金の場合は「返す」(返済)ではなく「還す」(返還)です。
奨学金は誰かがお金を貸すことで収益を上げているのではなく、資金循環の仕組みです。返還とは優勝旗返還のようなイメージです。預かったものを元に戻すんです。
このあたりの本質に触れなければ、奨学金=金貸しの仕組みと思われてしまいます。これはよろしくないと感じます。

220601_04

資料ではケーススタディーが掲載されています。

入学金30万円+授業料210万円=240万円を借りて、卒業7か月後から返済がスタート。
・最初の7年間 毎月14,795円返済
・次の7年間 毎月11,166円返済

これは124万2780円と93万7944円の合計なので218万0724円。
あれっ!?240万円より少ない金額です。
これどんな間違いなのでしょうか…

ちなみにこちらが日本学生支援機構のサイトです。
奨学金貸与・返還シミュレーション


奨学金は本編に出てきたような16%や18%もの高金利ではなく、0.4%とか0.02%の世界です。
そして昨今は給付型や無利息型も拡充されています。

繰り返します。お金を借りる(貸与を受ける)仕組みとしては高金利な他の仕組みと変わらないのかもしれませんが、実際には超低金利です。
高校生に(いや、大人にも)過剰な意識づけのなされないことを願うばかりです。

---

最後に。高校生向けということになっていますが、こういった内容を学んだことのない大人・社会人こそぜひ受講を。

次回6.金融トラブル


コメント

非公開コメント

トラックバック