健康と聞けばどんなことが思い浮かぶでしょう?
健康的な生活、健康維持、健康不安、運動しなきゃなどでしょうか。
介護と聞けばどんなことが思い浮かぶでしょう?
高齢者の介護、老人ホーム、親の介護などでしょうか。
雇用と聞けばどんなことが思い浮かぶでしょう?
正規/非正規、失業率、人手不足、仕事などでしょうか。
労働と聞けばどんなことが思い浮かぶでしょう?
長時間労働、肉体労働、デスクワーク、通勤などでしょうか。
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健康と聞いて、健康保険・国民健康保険が
介護と聞いて、公的介護保険が
雇用と聞いて、雇用保険が
労働と聞いて、労働者災害補償保険(労災)が
社会保険を最初に思い浮かべられる人ってかなり少ないと思うんです。その筋の専門家や関係者だけではないでしょうか。
では、年金はどうでしょう?
年金と聞けばどんなことが思い浮かぶでしょう?
将来受け取る年金、個人年金保険、何かよくわからないけど不安などでしょうか。
年金と聞いて、「公的年金保険」までイメージできる人は多くないのではないでしょうか。
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健康保険・国民健康保険といった公的医療保険の話をしようとする人が「健康」とだけ言うことはありません。「医療」と言えばまた異なる話です。
公的介護保険の話をしようとする人が「介護」とだけ言うことはありません。
雇用保険の話をしようとする人が「雇用」とだけ言うことはありません。
労災保険(労働者災害補償保険)の話をしようとする人が「労働」や「労働者」とだけ言うことはありません。
年金も同じです。
年金には「定期的に分けて受け取る」という意味合いがあります。
でも、年金 = 公的年金保険の老齢給付 になってしまっているかと思います。
公的年金保険は社会保険の1つであり、公的な保障の仕組みです。保険なんです。
老齢給付は長生きをしてしまったときに助けてくれる保障の仕組みです。
障害給付(障害年金)は障害を負ってしまったときに助けてくれる保障の仕組みです。
遺族給付(遺族年金)は残された家族を助けてくれる保障の仕組みです。
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これら3つの保障をまとめて公的年金保険と言います。「年金」だけでは伝わらないです。
健康保険・介護保険・雇用保険・労災保険と同じように、年金ではなく「年金保険」もしくは「公的年金保険」と必ず呼ばれる社会であってほしいと願う次第です。特に新聞・テレビ・雑誌などメディアでは強くお願いしたいです。
皆さま、どうぞよろしくお願いいたします。
<過去参照コラム>
年金という用語は公的年金保険だけに使って欲しい <過去参照記事>
”ちょっと気になる社会保障 増補版”読みました。
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