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メルマガに寄稿しました☆FP伊藤さんの医療制度とお金のQ&A☆<5回目>


 本年5月より毎月参加しています「精巣腫瘍患者友の会(J-TAG)」主催のピアサポート。その場でいただいた質問を中心にまとめています。

 5回目の寄稿となりました今回は、12/14に配信されましたメルマガvol.23に掲載されました内容を転載します。

 すべては代表の改發(かいはつ)さんのお取り計らいによるものです。
 何かの参考になりましたら幸いです。
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━━━━☆ FP伊藤さんの医療制度とお金のQ&A ☆━━━━━
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 ファイナンシャルプランナー(FP)の伊藤です。

 5回目の今回は確定申告における医療費控除について取り上げます。

 前回の内容はメルマガをご覧いただくか一部修正していますが、こちらのブログにも転載しています。
 項目は次の通りです。
  ①がんの治療中や寛解・経過観察中でも、生命保険は見直せますか?

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<第5回>確定申告における医療費控除について

①医療費控除について教えてください。

>>> 私たちは日々収入を得ると同時に納税の義務を負っています。
 個人にかかる所得税については、その年の1月1日から12月31日までの1年間の収入から経費(控除)を差し引いて残る所得(もうけ)に対して税金がかかるという仕組みです。
 会社員の人だと年末調整、自営業の人だと翌年2月16日~3月15日の確定申告で税金の額が決まることになります。

 医療費控除とは、その年の1月1日から12月31日までの医療費がたくさんかかってしまった場合に、支払う税金の負担を少しでも軽くするための手段です。
 医療費控除を使うためには会社員の人であっても年末調整ではなく確定申告が必要となります。


 医療費控除の額を計算する式は次の通りです。

 1年間に払った医療費
  -「保険金等で補てんされた金額(※1)」
  -「10万円」もしくは「総所得金額の5%(※2)」いずれか低い金額
  = 医療費控除の額(最高200万円)

 例外が※のようにあるのですができるだけわかりやすくまとめると、
 「1年間にかかった実質負担の医療費が10万円を超えれば、
  超えた額が医療費控除として所得から差し引くことができます」
 となります。

 ※1 高額療養費で戻ってきた費用、
   入院給付金・手術給付金等生命保険商品から給付されたお金は
   補てんとみなされます。
   なお、傷病手当金や勤務先からの見舞金は該当しません。

 ※2 総所得金額が200万円以下の場合、例えば100万円で考えると
   5%である医療費5万円を越えた額が医療費控除の対象となります。
   総所得金額とは、会社員の人のケースで説明すると、
   源泉徴収票にある「給与所得控除後の金額」です。

 なお、税金を納めるほどの収入を得ていない場合には活用することができませんのでご注意ください。
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 意外と見落とされがちな3点に絞って追加でまとめてみました。

【1】医療費控除を使える人

 治療中の納税者本人だけが対象となるわけではありません。
 治療を受けている本人と生計を共にしている配偶者や親族の所得に対して医療費控除を使うこともできます。

 精巣腫瘍のケースで具体例を考えてみます。
 ・治療のために休職中で収入が少ないもしくは無い状態の本人の、
  医療費を会社員として勤務している妻が医療費控除として使う。
 ・学生の息子さんの治療費を会社員として働く父もしくは母が
  医療費控除として使う。
 ・独立して1人暮らしをしていたが治療を機に実家へ戻り、
  その医療費を実家の父もしくは母が医療費控除として使う。

 当然ながら医療費を負担しているという事実があってはじめて医療費控除が使えますのでご注意ください。
 

【2】対象となる医療費の範囲

 通院や入院のための交通費も医療費控除の対象となります。
 精巣腫瘍はその治療のために遠方に入院したり、数ヶ月に一度の通院があったりします。その交通費は当然に対象となります。
 新幹線・特急や航空機など金額の大きなものは領収書を残しておくとよいでしょう。近距離の電車やバスなどはメモ書き程度の記録でも大丈夫です。ただし、自家用車による高速料金やガソリン代は対象外ですのでご注意ください。

 また、家族による付き添いや見舞いのための交通費や宿泊費については、年齢的に付き添いが必要な子どもであれば親の費用は対象となりますが、多くの精巣腫瘍患者の方々のように20代以上となると認められることは難しいと考えられます。


【3】申告は5年前までさかのぼれます。

 医療費控除を使ったりして税金を返してもらうことを「還付」といいます。
 通常の税金を納めるための確定申告は翌年2月16日~3月15日なのですが、還付のための確定申告は翌年1月1日から可能です。

 また、5年前までさかのぼれますので、具体的には2012年12月31日までの手続きで、2007年(平成19年)分の還付申告が可能です。過去に医療費控除の申告をされたことがなく、医療費の領収書書などの記録が残っているようでしたらぜひチャレンジしてみてもらいたいです。

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 繰り返しとなりますが、医療費控除は税金を納めてはじめて使うことのできる手段です。税金を納めるほどの収入を得ていない場合には活用することができませんのでご注意ください。

 また、申告の前に試算された結果それほど戻ってくる税金が多くないからと、手続きの手間を面倒に思われ、申告されないケースもあります。
 医療費控除は所得税だけでなく住民税にも影響します。
 特に収入が大きくないケースのほうが住民税負担を大きく感じられるかと思います。医療費控除の該当が考えられる場合には、必ず手続きをしてもらいたいです。


 確定申告の書類を税務署へ受け取りに行くと、医療費控除に関しては領収書等を入れる封筒を渡され、封筒に明細を書く形式になっています。
 しかし、手書きにする必要はありません。封筒と同じ体裁の書式をexcel等の表計算ソフトで代用して問題ありませんので、パソコン操作が得意な人はこちらをお勧めしたいです。

 最近は税務署の職員さんもとても丁寧に対応してくださいます。
 具体的な疑問点の解決には税務署の窓口まで足を運んでもいいですし、国税庁への電話でもとても丁寧です。こちらのサイトより所轄の税務署を調べてみてください。
 ただし、担当さんによっては最初から専門の税用語を使われるケースもありますので、その際にはわかりやすい表現を使ってもらえるようにお願いしてみることで理解の深まるケースもあります。

<参照web>
 国税庁:医療費を支払ったとき


 医療費控除によって皆さんに戻ってくるお金は、今後のためにもたいせつに管理し、貯蓄・医療費の補てん・生活費の補てん・教育費・気分転換のためのちょっと豪華な食事など、うまく使われることを願っています。

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 ピアサポート会場へお越しになれない方々におかれましては、私のアドレス(ブログでは省略)まで直接お問い合わせくださいませ。お時間をいただく場合もありますが必ず返信いたします。ご遠慮なく活用ください。

 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

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