お金の知恵は45歳までに身につけなさい~1000円からはじめる資産運用と貯蓄の方法~(2012年5月5日第1刷)を読みました。著者はいつも公的年金や企業年金についてコラムなどで情報発信されているファイナンシャルプランナーの
山崎俊輔さん。
山崎さんとはまだ直接お会いしたことはありませんが、今年9月に京都で講師をされるようで、既に申込(入金)済み^^です。私にとっては特に年金に関して、本当にわかりやすくいつもまとめておられるので、ものすごくためになりますし、参考にさせてもらっています。僭越ながら、方向性も同じだと思っています。「俊輔仲間」ということで、ツイッターでもたまにお相手くださって、本当に嬉しい限りです。
タイトルに「45歳までに」とありますが、決して30代後半や40代の人だけが読むべき本ではありません。30代前半でも20代でも、できるだけ早く手に取ってもらいたい本の1つです。
いつも通り、アウトプットとしていくつかポイントを引用させていただいての所感を書きます。当然ながら引用部は私の独断と偏見によるものです。
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■「どんなに頭が良くても、どんなに時間があっても、実際に行動に移さない人は何も変わりません。勇気を出して一歩目を踏み出した人だけが、お金の問題で幸せをつかむことができるのです。」 p5(はじめに)
たくさんの本を読んだり、ネットで情報を仕入れてみたり、セミナーに足を運んだり。この段階では何も変わっていないんです。一歩目を踏み出すための準備ができたということにすぎません。だからこそ一歩目を踏み出してもらいたいです。
とはいえ全体で考えると、まだまだ何も考えてみたことがないという人が大多数だと思います。こういった本を手に取っておられる時点で、素晴らしいことだと思います。
■人生のほとんどは「お金」の問題に終始する p16~
「私たちはお金の問題が人生の多くを占めていることをあまり真剣に考えていません。」
「ここでいう知恵とは、選択の良し悪しを見極めたり、損得を判断する力のこと」
「いまの時代に私たちに必要とされているのは、(中略)センスです。」
手前味噌で申し訳ありませんが、現在講師を務めている
京都朝げいこライフマネー講座もこの部分を強く意識しています。確かに事例はたいせつです。しかしながら、受講くださる皆さん全員の環境に合致するような事例は出せません。だからこそ、何事も立ち止まって考えてみるための方法をお伝えしています。しかも全8回です。各分野を横断的にお話しているので本当にオススメです。(失礼しました!)
■お金の問題で受け身になるとカモになるばかり p20~
「自分の判断を交えていない時点で、受け身です。」
山崎さんならではの厳しい提言です。
銀行・証券会社・保険会社からの提案を疑うことなく、自身の判断を含めず受け入れている人がほとんどだと思います。金融商品に限らず、住宅や車などの大きな買い物でも同じことが言えます。
自分の判断を交えるためには「知恵」が必要です。(よね?山崎さん。)
■国の年金の世代間不公平は解消されなくてもいい p190~
年金に限定して書かれている項目はここの6ページだけです。
山崎さんなら1冊分を年金だけでもまったく問題ないくらい、いや1冊では足りないくらいのはずです。それをたったの6ページですから、いつも山崎さんの年金の文章を読んでいる人には物足りないかもしれません。しかし、初めて読む人や年金に関する内容を新聞やテレビでしか得ない人にとっては、とてもシンプルにまとめられていて読みやすいと思います。個人的にはこの部分だけでも(立ち読みでも)読んでもらいたいです。(すみません)
■「自分は残りの人生でいくら稼げるか」 p212
この考え方・とらえ方は私にとって発見となりました。
将来受け取る年金が、必要最低限の生活をしていくためのものであるなら、現役生活で使えるお金もリタイア後にプラスアルファで使えるお金も具体的な有限を知ることができます。
■「お金の知識」は徹底的に外部を頼ればいい p233
「ファイナンシャルプランナーにお金を払って意見を求めるようなことも、まだ普及しているとはいえませんが、第三者の専門家の知恵を「お金で買う」仕組みのひとつです。」
■最後の責任を負う判断力は自分で身につけるしかない p234
これまた手前味噌ですが、ファイナンシャルプランナー(FP)といっても、多種多様な立場の人がいます。金融商品を扱わず、有料相談だけで生計を立てることができているFPはごくごく一部だからです。私も一部、金融商品を扱っています。FPという肩書だけで信頼されることはないのかもしれませんが、相談相手の立ち位置は必ず理解しておくべきだと思います。
参考コラム記事
生命保険の有料相談と無料相談----------------------------------
普段の1000円の買い物の話から教育資金・住宅の考え方、運用に関することまで幅広く書かれています。
このブログで先月に感想を書きました”
年収300万円でも、死ぬまでお金に困らない!「自分年金」で2400万円つくる50の知恵”とはまた異なる切り口で、お金全般のことが触れられているオススメの本です。
いま気がつきましたが、2冊ともタイトルに「知恵」が使われていますね。
「知恵」の考え方を私もこれからの個別相談で紹介していきたいです。
長文を読んでいただいてありがとうございました。
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